車の購入をクレジットカードで払う|販売店が対応するときの利用枠と手数料

車の購入代金をクレジットカードで払えるかどうかは、販売店がカード決済を受け付けているか、そしてお客様のカードの利用枠が足りるかの2つで決まります。車両代金は数十万円から数百万円になるため、少額の買い物と同じ感覚で受けると、承認が下りない、手数料が想像より大きい、入金が遅れて仕入れに響く、といったことが起こります。このページでは中古車販売店・自動車販売店の目線で、利用枠の仕組み、車両価格ごとの手数料、頭金や諸費用だけをカードで受ける方法、入金サイクルと本人確認をまとめます。

車の購入代金をクレジットカードで払えるかどうか

法律で車の購入にカードを使えないと決まっているわけではありません。払えるかどうかは、販売店がカード会社と加盟店契約を結んでいるか(決済サービスを導入しているか)と、お店がどこまでの金額をカードで受けると決めているかによります。販売店によって「車両代金は全額カード可」「頭金と諸費用だけカード可」「カードは用品だけ」と運用が分かれています。

お客様から見ると、カード払いにはポイントが付く、手元の現金を残せる、分割払いやボーナス払いを選べる、といった理由があります。一方で販売店から見ると、1台ごとの決済手数料が数万円単位になること、利用枠の都合で決済が通らないことがあること、入金が現金や振込より後になることが検討材料です。対応するなら、どの範囲をカードで受けるかを先に決め、見積書と店頭に書いておくと商談の途中で揉めません。

車のカード払いは販売店の加盟店契約と利用枠で決まる

車の購入代金をクレジットカードで払えるかどうかは、販売店がカード決済に対応しているかと、お客様のカードの利用枠が車両代金に足りるかで決まります。法律で車の購入にカードを使えないと定められているわけではなく、全額カード可、頭金と諸費用だけカード可など、販売店ごとに運用が分かれます。販売店にとっては、1台100万円の車を2.99%で受けると手数料は29,900円になり、入金も現金より後になります。どこまでカードで受けるかを決め、見積書と店頭に明記しておくことが、商談での行き違いを防ぎます。

クレジットカードの利用枠と車両代金の関係

クレジットカードには利用限度額(利用枠)があり、車両代金がこれを超えると決済は承認されません。利用枠はカード会社が決めるもので、割賦販売法によってカード会社には過剰な与信を防ぐ義務が課されています。経済産業省の資料では、カード会社はお客様の年収や他のクレジット債務などから「包括支払可能見込額」を算定し、利用限度額がその90%を超えるカードは交付できないと整理されています(各社独自の審査手法で認定を受けた事業者などは別の算定方法)。

同じ資料には、一定期間だけ特定の目的のために、お客様の求めに応じて極度額(利用枠)を一時的に増やす場合の例外も載っています。例として挙がっているのは海外旅行、引越費用、冠婚葬祭などで、車の購入に一時増額が使えるかどうかはカード会社の判断です。販売店としては「利用枠が足りない場合は、カード会社に事前に相談していただく必要があります」と伝えるところまでにとどめ、増額できると約束しないようにします。

利用枠は、すでに使っている金額の分だけ減っています。カードの明細に未払いの残高があるお客様は、名目上の限度額いっぱいまでは使えません。納車日に決済が通らないと段取りが崩れるため、契約時に「カードでのお支払い予定額」と「念のための代わりの支払い方法」を聞いておくと安心です。

利用枠はカード会社が年収などから決め、一時増額は会社の判断

クレジットカードの利用限度額は、割賦販売法の過剰与信防止義務に基づいてカード会社が決めます。経済産業省の資料では、カード会社がお客様の年収やクレジット債務から包括支払可能見込額を算定し、利用限度額がその90%を超えるカードの交付を禁じています。特定の目的で一定期間だけ利用枠を増やす一時増額の仕組みもあり、例として海外旅行・引越費用・冠婚葬祭が示されていますが、車の購入に使えるかはカード会社次第です。販売店は増額を約束せず、契約時にカードで払う予定額と代わりの支払い方法を確認しておきます。

中古車販売店の決済手数料の目安(車両価格別)

カード決済の手数料は、売上金額に料率を掛けて計算されます。日本カーネットが自動車業の方限定で取り次ぐ決済端末サービスでは、Visa・Mastercard が2.99%〜、その他のカードが3.24%〜です。新規申込みで条件に合う中小事業者には、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club・Discover のカード決済を2.38%〜とする特別料率があります。

車両代金2.38%の場合2.99%の場合3.24%の場合
50万円11,900円14,950円16,200円
100万円23,800円29,900円32,400円
200万円47,600円59,800円64,800円
300万円71,400円89,700円97,200円

特別料率の条件の一つは、年間のキャッシュレス決済総額が税込3,000万円未満であることです。車両代金をカードで受けると、200万円の車15台で3,000万円に届きます。用品や整備だけなら条件に合っても、車両代金まで全額カードで受ける販売店は外れる可能性があるため、見込み額で試算しておきます。このほか、上場企業やそのグループ会社・連結子会社・フランチャイズ店でないこと、中小企業庁の中小企業者の定義に合うことが条件で、ブランドごとに審査があります。料率は予告なく変更・終了する場合があります。

手数料の負担の考え方と会計処理は、決済手数料の相場と誰が負担するかと決済手数料の勘定科目と消費税で取り上げています。

車両代金100万円のカード決済手数料は2.99%で29,900円

日本カーネットが取り次ぐ決済端末サービスでは、カード決済の手数料が Visa・Mastercard 2.99%〜、その他のカード3.24%〜です。車両代金100万円なら2.99%で29,900円、3.24%で32,400円、300万円なら2.99%で89,700円になります。新規申込みの中小事業者向けに主要6ブランド2.38%〜の特別料率がありますが、年間キャッシュレス決済総額が税込3,000万円未満という条件があり、200万円の車を15台カードで受ければ上限に届きます。車両代金までカードで受けるかどうかは、この試算をしてから決めるのが現実的です。

頭金・諸費用だけをカードで受ける方法

車両代金の全額をカードで受けるのが負担なら、範囲を絞る方法があります。よく使われる線引きは次の3つです。

  • 頭金だけをカードで受け、残りは現金・振込またはオートローンにする
  • 納車整備費用、用品(ナビ・タイヤ・ドライブレコーダーなど)、保証の代金だけをカードで受ける
  • カードで受ける上限額を決め、超える分は振込にする

登録時に納める税金・手数料については、国土交通省が令和5年1月4日から、自動車重量税と検査登録手数料などを事前登録したクレジットカードで払える仕組みを始めています。対象の手続きには新規登録(新車・中古)や移転登録も含まれ、支払者が「くるまの保有関係手続お支払い情報登録サービス」でカード情報を登録し、運輸支局等の窓口申請やOSS申請の際にキャッシュレス払いを選ぶ流れです。使えるブランドは Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners とブランドデビットで、自動車重量税には決済システム手数料がかかります。軽自動車検査協会が行う軽自動車の手続きは対象外と案内されています。

これはお客様のカードで国に直接納める仕組みで、販売店のカード決済とは別物です。諸費用の明細のうち、店の売上になる代行手数料や納車費用と、国に納める税・手数料は分けて見積書に書いておくと、どこまでカードが使えるかの説明がしやすくなります。

全額が重ければ頭金・用品・上限額で範囲を絞る

車両代金の全額をカードで受けると手数料と入金待ちの負担が大きくなるため、頭金だけ、納車整備や用品だけ、上限額まで、といった範囲の絞り方があります。登録時の自動車重量税と検査登録手数料は、令和5年1月4日から国土交通省の仕組みで、お客様が事前登録したクレジットカードで国に直接払えるようになりました。新規登録(新車・中古)や移転登録も対象ですが、軽自動車検査協会の手続きは対象外で、重量税には決済システム手数料がかかります。見積書で店の売上と国に納める税・手数料を分けておくと、カードの範囲を説明しやすくなります。

オートローンとカード払いの違い

車の購入で分割払いを希望されたときの選択肢は、カードの分割払いとオートローンです。経済産業省の資料では、オートローンは「個別信用購入あっせん」の例として挙がっています。お客様が車を買うたびにローン会社と契約を結び、ローン会社が販売店に立替払いをする仕組みで、ローン会社は契約ごとにお客様の個別支払可能見込額を調べます。同じ資料では、自動車は比較的高額でも生活に必要な耐久消費財として、丁寧な審査を前提に見込額を超える契約が結べる例外の例に挙げられています。

比べる点カード払い(分割・ボーナス)オートローン
お客様の手続き会計時にカードを出すだけ申込書を書き、ローン会社の審査を待つ
使える金額カードの利用枠の範囲ローン会社の審査で決まる
販売店の準備カード決済の導入ローン会社との加盟店契約
販売店の費用決済手数料(売上×料率)ローン会社との契約による

高額な車ほど利用枠に収まらないことが多く、オートローンが現実的です。逆に、数十万円の軽自動車や頭金、用品は、カードで済ませたほうがお客様も販売店も手続きが短く済みます。両方を用意しておき、金額で案内を分けるのが無理のないやり方です。

高額車両はオートローン、数十万円まではカードが手早い

車の分割購入には、カードの分割払いとオートローンがあります。オートローンは割賦販売法上の個別信用購入あっせんで、ローン会社が契約ごとにお客様の支払可能見込額を調べ、販売店に立替払いをします。経済産業省の資料では、自動車は生活に必要な耐久消費財として、丁寧な審査を前提に見込額を超える契約が結べる例外の例に挙がっています。カード払いは利用枠の範囲でしか使えない一方、会計時にカードを出すだけで済むため、数十万円までの車両や頭金、用品に向きます。金額で案内を分けると、商談が止まりにくくなります。

車両代金をカードで受けるときの入金サイクルと本人確認

カード決済の入金は、現金や振込より後になります。日本カーネットが取り次ぐ決済端末サービスでは、1日から15日のカード売上が月末、16日から月末の売上が翌月15日に振り込まれます。振込予定日が金融機関の休業日なら、月末振込は前営業日、15日振込は翌営業日です。16日に100万円の車をカードで受けると、入金は翌月15日になり、その間の仕入れ資金は手元で回すことになります。

入金を早めたい場合は、カード決済と交通系電子マネー決済で、ドコモSMTBネット銀行に振り込むときに使える翌日入金サービスがあります。土日祝を含む365日、決済日の翌日に振り込まれます(適用には条件あり)。振込手数料は、みずほ銀行とドコモSMTBネット銀行が無料、その他の金融機関は180円(税別)です。

本人確認も高額取引では気にしたいところです。クレジット取引セキュリティ対策協議会の「クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.0版】」は、対面取引の不正利用対策として IC 取引が最も効果的だとしています。あわせて、2025年4月以降は本人確認として PIN の入力が必要になる旨の周知が業界全体で行われてきたこと、PIN 入力をスキップする機能は2025年3月をもって廃止する方針であることも記されています。車両代金は、IC チップを端末に読み取らせ、お客様ご本人に暗証番号を入れてもらう形で受けるのが基本です。カード番号を紙に控えて後から入力する運用は避けます。

16日の100万円は翌月15日入金、本人確認はICとPIN

日本カーネットが取り次ぐ決済端末サービスでは、カード売上のうち1日から15日分が月末、16日から月末分が翌月15日に振り込まれます。16日に車両代金100万円をカードで受けると入金は翌月15日で、仕入れ資金はその間手元で回す必要があります。条件を満たせば、ドコモSMTBネット銀行あての翌日入金サービスで365日翌日に受け取れます。本人確認については、クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.0版】が対面取引では IC 取引を最も効果的な対策とし、2025年4月以降は PIN 入力が本人確認の基本になると周知されてきました。高額の車両代金ほど、IC と暗証番号で受ける運用を徹底します。

来店できないお客様から代金を受ける方法はリンク決済とは、高額取引で起こりうる取消しへの備えはチャージバックとはで取り上げています。導入の流れはキャッシュレス決済導入ガイドをご覧ください。

よくある質問

中古車の購入代金を全額クレジットカードで払えますか。
販売店がカード決済に対応し、全額カードで受けると決めていて、お客様のカードの利用枠が足りれば払えます。利用枠はカード会社が年収などから決めるため、高額な車では足りないことがあります。販売店に事前に確認するのが確実です。
カードの利用枠が足りないときはどうすればよいですか。
経済産業省の資料には、特定の目的で一定期間だけ利用枠を増やす一時増額の仕組みが載っていますが、車の購入で使えるかはカード会社の判断です。販売店としては、カード会社への事前相談を案内するか、頭金だけカードにして残りを振込やオートローンにする方法を提案します。
販売店がカードで受けると手数料はいくらかかりますか。
日本カーネットが取り次ぐ決済端末サービスでは、Visa・Mastercard が2.99%〜、その他のカードが3.24%〜です。車両代金100万円なら2.99%で29,900円です。条件に合う中小事業者の新規申込みには2.38%〜の特別料率がありますが、年間キャッシュレス決済総額が税込3,000万円未満などの条件があります。
車の登録時の重量税や手数料もカードで払えますか。
国土交通省の仕組みで、令和5年1月4日から自動車重量税と検査登録手数料などを事前登録したクレジットカードで払えるようになりました。新規登録や移転登録も対象です。軽自動車検査協会の手続きは対象外で、重量税には決済システム手数料がかかります。
車両販売システムとカード決済は一緒に入れたほうがよいですか。
車両販売システムや車販ソフトで見積書・注文書を作り、決済端末で代金を受ける形が一般的です。両者は別の仕組みなので、同時に入れる必要はありません。日本カーネットが取り次ぐ決済端末サービスは、整備システム・整備ソフト DREAM POWER をお使いの店舗にも対応済みです。

出典・参考資料

記載内容は2026年10月7日時点で公表資料を確認したものです。手数料・条件は変わることがあるため、最新の内容は日本カーネットへのお問い合わせでご確認ください。

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